リズムとノリ

音楽をしている上でリズム感はとても大切な要素です。
ただ、言葉でいうリズム感とノリは全然違うものなので、ここではそれについて考えてみましょう。

リズム感というのは言葉だけとれば「あるパターンのリズムを正確に刻む」ということが「より正確」であるほどリズム感は高いと言えます。
もちろんそれは高ければ高いほどいいのではあるのですが、 それとノリの良さは全然違います。
ここで言うノリの良さと言うのは、「アップテンポな曲」を指しているのではありません。
「曲に合わせてノリ良く歌えているか」という事で、演歌や童謡、またはパンクやロックであってもノリ良く歌う事が大切なのです。

度々稚拙な例で申し訳ないのですが、「ジャン、ジャン、ジャン、ジャン」と同じテンポの音が続く中で、 「この橋渡る」という歌詞を「このーはしーわたーるー」とうたうのと「この、はし、わた、るー」では違いますよね。
どちらが良い悪いというのではなく、いかにノリ良くうたえているかというところに注意して下さい。
曲に合わせているので上手くリズムに合わせてと言えるのですが、リズミカルにうたうという事ではありません。
さすがに文章では説明が難しいので、感じとってもらえれば幸いです。

このノリ良くうたうと言うのは安定した発声と同じく基本的な事でなおかつ重要なことです。
その二つができて初めて基礎ができていると言えます。
音感やリズム感などの素質以外で言えば、プロとアマチュアの決定的な違いはこの二つにあります。