日頃の練習方法をお話しします。
トップページでも書いてますが、ボイストレーニングは毎日の練習の積み重ねが大切です。
1週間や1ヵ月ほど間があいてしまうと、「体」が忘れてしまうからです。
とはいえ、自宅ではなかなか大声を出して練習できない方も多いでしょう。
そういった場合でも、クッションを口に押し当てながらする、布団に潜りながらする、押入れの中でするなど工夫したいところです。
それでもどうしても出来ない場合は、「息は十分出しながら声を乗せない」という方法でやってみて下さい。
これは、しっかりと腹式呼吸で息を出しながらも、声はあまり乗せずにすると、
小さな(かすれた)声ですが腹式呼吸での息のコントロールの練習になり、
「体」は覚えることができます。
これは声を出しにくい場合の収録現場などで、多くの方がやっている方法です。
主にウォーミングアップが目的なのですが、
普段の練習としても悪くなく、声をあまり出さないので通勤や通学途中など色々な場所で出来るのがメリットです。
方法は最も簡単なもので、「アー、アー、アー」や「アッ、アッ、アッ」でも十分ですし、
ある程度バリエーションを持って長時間やると更に良いでしょう。
自宅でも十分な練習をしたい場合は「手軽な防音室」を参考にして下さい。
ボイトレの練習方法自体はボイストレーニングの方法をご覧下さい。
ごく一般的に行われているのは、ピアノなどの楽器を使った練習です。
音程に合わせて「アーアーアーアーアー」と言うものですね。
ただこれはあくまで発声練習で、音を合わす練習ではありません。
大きな声、小さな声、楽しそうに、悲しそうに、跳ねるようになどの練習をします。
これは安定した発声ができるようになるための練習、もしくはできていてもそれを維持する為に必要な練習です。
「発声」そのものの練習なので、ピアノなどの楽器は無くても十分やる価値はあるので、
できる場所、空いた時間がある度にするとより良いですね。
もしこの練習を1時間でも毎日繰り返していたら、1年後には驚くほど上達しているはずです。
これも練習方法は先に述べたやり方と基本的には同じなのですが、
大切なのは楽器の音程と同じ音程の声が出せているかどうかです。
「当たり前じゃん」と思うかも知れませんが、
多くの場合、音程は外れています。
それを合わす為に練習するのではなく、むしろ合っているかを確認する為と言えます。
安定した発声ができるようになると、音と声の音程がピッタリ合っているのを確認できるようになります。
これは言葉では説明しづらいのですが、
音程がピッタリ合うと楽器の音と自分の声が同じ音のように聞こえるのです。
自分の声は発声したものを耳で聞くのではなく、
頭の中で大きく響いています。
そこに外からの楽器の音が耳に入り、
それが頭に響く音の音程とピッタリ合うことで、同じ音がなっているように聞こえます。
そうして色々な音程で発声し、音程がピッタリ合っているかを確認します。
これはあくまで安定した発声ができるようになって初めてできる練習なので、
まだそこまでいっていない場合は、発声練習に重点を置いて練習する事をおすすめします。